保護者の方へ

保護者の皆様へのメッセージ

小学校の高学年から中学・高校生までの時期を思春期といいます。
この時期のお子様をお持ちのご家庭では、思春期という心も身体も大きく変化する大変複雑な時期を過ごしているお子様に、時には大人になったと驚いたり、戸惑ったりされているのではないでしょうか。

思春期の前期は自己の殻に閉じこもりがちで、親に話かけられるのを嫌がり、一人になりたがることもあります。些細なことで反発するのもこの時期です。子ども達も、自分の変化に対処できない時期でもあるので、そっと温かく見守ってあげてください。

高校を卒業するころには大人になり、また普段通りの会話ができるようになります。
大事なことは、「あなたがなによりも大切」 という子どもへのメッセージを忘れないことです。あなたの子どもを想う気持ちが、子どもの心を健全に育ててくれます。

子どもに必要な性に関する会話は、思春期になって改めて始めるものではなく、普段の日常生活として、清潔にすることや、物を大切にすること、相手を尊敬することなどの延長線で、「好きな人ができたらね・・・」と、相手に対する関り方の基本を語ってあげてください。

特に男子には、女性を大切にすること、性には責任が伴うこと、性の加害者には絶対にならないで欲しいことを、女子には、自分の体を知り、男性の性衝動の強さ、性の被害者にならないための日常生活での注意などを伝えておいてほしいものです。

子どもの性の健康に向き合う ~親から子どもに伝えたい語り

1あなたの生命はあなただけのものではない、いのちは繋がってバトンされている

子どもが生まれてきたときの話をしましょう。いのちの大切さは、親子の関りの中で 「大切にされている自分の命なのだ」 と感じさせることから伝わります。永遠の命を今生きているのだと、自分の子どもや孫に伝えたいものです。

2自分の心と身体を知り、大切にしよう

自分の人生の主人公は自分自身なのです。子どもの人生の主人公である子どもに対し、掛け替えのない自分の身体と心に目を向けて、大切にすることを伝えましょう。私は私なのだ、このままの存在でいいのだ、存在することだけでも尊いことなのだ、と伝えたいものです。

3相手は尊重するもの・パートナーは自分のものではなく、一人の人格

お付き合いを始めると、ついパートナーを自分の所有物として見てしまいます。おれのものだという独占欲が強くなると、些細なことでも気になり干渉したくなります。パートナーを一人の人格として尊重することは、成熟した大人の行動です。

4人生の運命の出会い パートナーとの出会いは選ばれた出会い

人生には多くの出会いがありますが、パートナーとの出会いは特別に選ばれた運命の出会いです。人生には運命的な出会いが三回あると言われています。「運命の神様は後ろ頭は禿げている」 とも言われ、通り過ぎるとつかめません。予見して相手を選択できるように、出会いを大切にしましょう。

5性には、妊娠の責任や性感染症に罹患する危険がある

性交には常に感染と妊娠のリスクがついてきます。その時の感情で流されないようにしましよう。性には、快楽性、連帯性、生殖性の三側面がありますので、常にその三側面を意識した性行動が取れるようにしましょう。

6異性のお友達ができたら親にも紹介して、明るい交際を

異性のお友達ができたら、思春期の時期に合わせた健全なお付き合いが出来るといいですね。性交にのみ走らず、異性の良いところや、これから伸ばしていきたいところなどを、お互いに認められる関係を築いていきたいものです。